- TOP
- WHAT’S NEW
- MVアグスタ リヤホイール/ハブベアリング交換
WHAT’S NEW新着情報
ブログ
MVアグスタ リヤホイール/ハブベアリング交換

こんにちは。
タイラレーシング浜松店の栗原です。
今回は久しぶりにメンテナンスのお話です。
画像は納車整備中のMVアグスタ F4-1000Rでリヤハブベアリングの交換作業風景です。
~2009年までのタンブリーニ系F4/BRUTALEのリヤ(ホイール)ハブベアリングは、バイクでは珍しい複列の薄型ボールベアリングを使用しております。
ベアリング自体はどのバイクでも消耗品として一定レベルの使用で交換が必要となりますが、該当の車両では一定レベルを超えると一気に破断する事があります。
走行距離はもちろんの事、ベアリングの使用年数やオートバイの使用条件などによっても寿命が変わってきますので、その見極めが非常に重要となります。
ちなみにメーカーではベアリング単体ではなく、ハブアッセンブリとして一式交換を前提とした部品設定となっており、更に後年では耐久性を高めた対策品として新型のハブとシャフトがセットで販売もされておりましたが、現在では廃番で入手ができません。

*この個体はベアリングのコンディションも問題なかったが安心してお乗り頂くために交換しました。

反対側のニードルベアリングは容量が大きく破断の心配はないので基本メンテナンス(洗浄・グリスアップ)でOKです。

*ベアリングのシールを外したところ(参考)
ベアリングの破断は封入されたグリスが切れて発熱により引き起こされるので、ワインディングメインでも短距離(短時間)走行を繰り返すケースでは意外と壊れず、ツーリングなどで長時間走ると一気に壊れるケースが多いように思います。
摩耗が進む前に(ほんとは外さない)シールを外して給油することで延命処置をする裏技もありますが、シールを痛める可能性もありますので基本は交換が良いと思います。
タンブリーニ系のF4/BRUTALEは販売終了から15年以上となりメンテナンスで抑えるべきポイントはハッキリしておりますが、反面メーカーからの部品供給も終了しており代替部品の手配などその作業にはノウハウが必要となります。
これから該当車両の購入を検討される方は、車両のコンディション確認はもちろん、納車整備のチェックポイントや以降のメンテナンスフォローなどもしてもらえるお店かどうかを見極めて判断される事をお勧め致します。
(残念ながら弊社でも販売基準を満たす個体が中々見つからず、中古車のご用意が難しくなっております)